主観の世界を論理で裏付ける

そんなふうに悶々としていた時期から、徐々に進むべき方向性が見えてきました。

それは「主観」の良さと「客観」の良さを両方取り入れて、
一見真逆に見える世界を「正」と「反」で掛け合わせて、新しい方向性、「合」を生み出せば良いのだ!という気づきでした。

主観、フィーリングのパワーは強烈です。
自分が体験し、体感し、強く確信しているのですから、
ブレることがありません。宗教などで信仰する力が強いのもその象徴でしょう。

しかしながらその弱点は、眼に見えない、他者には感じ取れない主観的な体験、経験の世界なので、人に共有できない事、説明できないことだと思います。

その主観性の弱点を補うのが、客観性、論理の世界です。
論理の世界は再現性があり、客観的に誰もが理解できるものです。
しかし弱みとしては、論理は頭での理解にとどまり、体感を伴いません。強い主観的な経験、体験がないために、よく言えば冷静、悪く言えば冷めていて、主観性が生み出すパワーを持ちません。

ですから、合意形成するためには役立ちますが、
一点突破で新しい方向性や価値観を生み出す化学反応が起きません。

客観性は1から2,3,4,5,6,7と段階的にバージョンアップすることはできても、0から1、無から有を生み出すことは出来ません。


ビジネスで言うと、優秀なコンサルタントが事業の成長を実現することはできても、0から起業、創業できるわけではない、というのと同じです。

この主観と客観の世界を繋ぐことができたら理想的だな、そう思うようになってから、漠然とではありますが、まだまだ確信は持ててはいませんでしたが、自分の進むべき方向性が見えてきました。

20世紀のライフスタイルの延長線上を論理的、段階的に見出すのではなく、
21世紀にふさわしい、新のライフスタイル、ライフスタイルカンパニーを0から生み出す、演繹的に見出す、そんな発想の原点が生まれたのもこの時でした。